
-
「階段の軋みがひどくなってきた」「階段が急勾配で上りにくい」など、階段の利便性の悪さにお悩みの方も多いのではないでしょうか。
階段のリノベーションにはさまざまな方法があり、お悩みに合わせて最適な方法を選択しなければなりません。
この記事では、階段のリノベーション方法や費用相場、リノベーションを成功させるための注意点も解説します。
毎日使用する階段をリノベーションして、快適な住宅を手に入れましょう。
広島県福山市・岡山県笠岡市・井原市・浅口市でリフォームするなら、イマガワリフォームにお任せください。
リフォーム専門の一級建築事務所として、累計12000件を超える施工実績があります。
お客様のニーズに合わせて、最適なリフォームをご提案いたします。
-
階段に関する悩みや問題点
階段は家族が毎日使う設備だからこそ、安全性や機能性・デザイン性にこだわりたいですよね。
特に、高齢者や小さな子供がいる家庭では、転倒や転落事故などの対策が重要です。
まずは階段に関する悩みや問題点を洗い出し、対策を立てましょう。
急勾配
築年数が経過している住宅の階段は急勾配になっているケースが多く、転倒・転落の危険性が高くなっています。
現在では建築基準法によって階段の勾配や寸法に関する基準が定められていますが、1950年以前に建てられた住宅では建築基準がなく、急勾配な階段が住宅に設置されていました。
そのため、築年数が経っている住宅では急勾配な階段の危険性から、リノベーションを希望する方も多くいます。
階段の軋み
築年数が経ち階段の老朽化が生じてくると、昇降の際に軋み音が気になる場合があります。
軋みが発生している場合は階段が老朽化しているため、掛け替えリノベーションが最適です。
比較的軽い老朽化の場合は、階段の床材の交換だけで済む場合もあります。
階段が軋む・踏むとふにゃふにゃしているなど老朽化の症状がある場合は、リノベーション業者に調査してもらいましょう。
滑りやすい
住宅の階段が滑りやすく、安全性を向上させるためにリノベーションをおこなう方も多くいます。
特に、表面がなめらかに加工されている床材やワックスをかけてある場合は、滑りやすいため注意が必要です。
滑り止めの設置や、床材の交換などのリノベーションを検討してみましょう。
-
階段のリノベーション方法
階段のリノベーション方法はいくつかあり、既存の階段の形状や状態に合わせて、最適な方法は異なります。
さまざまな階段のリノベーション方法を知り、最適な方法を見つけましょう。
段差の増加による急勾配の解消
階段の段差を増加させることで、急な勾配の解消につながり安全性を高められます。
段数を増やすと一段あたりの高さが低くなり、勾配が緩やかになります。
しかし、段数を増やすと階段の全長が長くなり、既存の階段よりもスペースが必要になります。
また、段数が増えると昇降回数も増加するため、足腰の弱い高齢者や、小さな子供には負担になる場合があるため、家族構成を考慮して検討しましょう。
位置や向きの変更
階段の場所が悪く生活動線の妨げになっている場合には、位置や向きの変更をおこなうリノベーション方法があります。
しかし、階段の位置や向きの変更は床・壁・天井など、広範囲の工事が必要になり費用も高額となります。
建物の構造によっては階段の位置を変更することで耐震性が低下するため、リノベーションできない場合も少なくありません。
階段の位置や向きを変更したい場合は他の部屋の間取りの変更など、家全体のリノベーションを検討してみましょう。
収納を増やす
「階段下がデッドスペースになっている」「収納場所が少ない」とお困りの方は、階段下を収納に変えるリノベーションがおすすめです。
まずは、階段下の壁を撤去し、内部にクロスを貼って扉を設置します。
収納スペースに棚やハンガーパイプ・照明などを設置すると、さらに使い勝手が良くなります。
階段下のスペースは湿気がこもりやすく、カビや結露対策として調湿機能のある壁紙がおすすめです。
奥行きがあればウォークイン収納にしたり、キッチンに近ければパントリーとして使用してみたり、階段下のスペースを有効活用してみましょう。
掛け替え
築年数が経ち階段が老朽化している場合は、掛け替え工事によって階段を一新する方法もおすすめです。
掛け替え工事をおこなう際は、踏み面を広く取ることで足の踏み外しを軽減させ、より安全性を高められます。
一般的な住宅の階段の種類- 直階段 :一直線になっている階段
- かね折れ階段:L字になっている階段
- 折り返し階段:U字になっている階段
- スケルトン階段:蹴込み板がない階段
直階段は費用が最も安く済みますが急勾配になりやすく、踊り場もない一直線上の階段のため、転倒した際に1階まで落ちてしまう危険性があります。
かね折れ階段は階段下のスペースを有効活用しやすく、収納に利用したい方におすすめです。
階段の老朽化が進んでいる場合は、掛け替え工事をおこなって形状やデザインを一新してみましょう。
階段の床材変更
「傷や汚れが気になる」「階段が滑りやすい」という場合は、床材を変更するリノベーションが最適です。
階段はそのままに床材だけを交換するため費用も安く済み、好みのデザインに変更できます。
階段に使用される床材の種類- フローリング
- カーペット
- クッションフロア
- コルク
階段の床材の変更はデザインを一新できるだけでなく、機能性や安全性も向上できるため
おすすめです。
手すり設置
「手すりが無く上り下りが大変」「手すりが握りにくい」という場合は、新たに手すりを設置しましょう。
築年数の経っている住宅では階段に手すりがない場合もあり、昇降時に転落する危険性が高まります。
手すりには昇降時にバランスを崩した際に体を支えたり、足腰にかかる負担を軽減する効果が期待できます。
リノベーションによって手すりを設置する場合は、握りやすく滑りにくい形状のものを選択しましょう。
-
階段リノベーションの費用相場
リノベーションの費用は内容によって大きく異なるため、事前に費用相場を把握しておくことが重要です。
手すりの設置や床材の変更は、比較的安くリノベーションができます。
しかし、階段の掛け替えや位置の変更などは、100万円以上の金額になることも少なくありません。
階段リノベーションの各費用相場を確認し、予算に合わせて最適なリノベーション方法を選択しましょう。
リノベーション方法 費用相場 工期 段差を増やして急勾配を解消 25万~50万円 3日~5日 階段下を収納スペースに変更 10万〜30万円 1日~2日 掛け替え 50万〜150万円 10日~14日 床材変更 15万~30万円 3日~5日 位置や向きの変更 150万〜300万円 10日~14日 手すり設置 5万〜10万円 1日 階段の安全性を確保するためにリノベーションが必要だが、費用が高くなかなかリノベーションに踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
手すりの設置や滑り止めのためのリフォームでは、住宅リフォーム支援制度の補助金を受け取れる可能性があります。
また、リノベーション内容によっては、所得税の控除や減税を受けられる場合もあります。
階段リノベーションの費用にお困りの方は、補助金制度や減税制度を活用してみましょう。
-
階段リノベーションの注意点
階段のリノベーションは安全性や快適性を向上させますが、いくつか注意点があります。
リノベーションのやり方によっては期待通りの快適性を実感できなかったり、建物の構造によってはリノベーション自体できなかったりします。
階段のリノベーションが失敗に終わらぬよう、注意点を把握しておきましょう。
建築基準法で定められた基準
階段は安全性を確保すべき場所であり、建築基準法でサイズが定められています。
階段の幅:75cm以上
蹴上げ(段の高さ):23cm以下
踏面(段の奥行き):15cm以上
また、安全な勾配になるよう、蹴上げと踏面の寸法の組み合わせに制限が設けられています。
既存の階段のスペースでは、希望の幅や形状にリノベーションできない場合があることを把握しておきましょう。
構造に注意を払う
階段をリノベーションする際は構造に注意を払い、耐震性に問題が無いか確認しましょう。
通常の壁と異なり、階段は筋交いや耐力壁のように、耐震性に大きく関わる役割を担っています。
そのため、リノベーションによって階段の壁を取り除いたり、位置を変えたりすることで耐震性が低下する危険性があります。
階段のリノベーションをおこなう際は施工実績が多く、信頼できるリノベーション業者に依頼しましょう。
蹴上げと踏面のバランス
階段の勾配を緩やかにするリノベーションでは、蹴上げと踏面のバランスを考慮し、安全で使いやすい階段を設計しましょう。
勾配を緩やかにするには段数を増やしたり、踏み面を広くしたりする方法があります。
階段の勾配は緩やかになりますが全体の歩数が増え、大股での昇降が必要になります。
特に、高齢者や小さな子供がいる家庭では、昇降が大変になってしまう可能性もあるため注意が必要です。
階段の勾配を改善するリノベーションでは、家族構成や年齢・体格などを考慮して最適なバランスで設計してもらいましょう。
工事中の生活
階段のリノベーションをおこなう際は、工事中の生活動線や住居スペースの確保をおこなっておきましょう。
手すりの設置は1日で終わる場合もありますが、その他のリノベーションでは長くて2週間ほどかかります。
工事中は階段の使用ができないため、生活に必要なものを1階に集めておく必要があります。
また、キッチンや風呂などの水回りの設備が2階にある場合や、家族全員の住居スペースが1階だけでは足りない場合は仮住まいも検討しなければなりません。
階段のリノベーションをおこなう際は、住居スペースや動線の確保など事前準備をしっかりとおこない、工事期間中の生活への影響を最小限に抑えましょう。
-
DIYで可能な階段のリノベーション
階段のリノベーションは比較的費用がかかるため、DIYでコストを抑えたいとお考えの方も多いでしょう。
しかし、建物の構造上、階段は耐震性と密接な関係にあり、耐震壁となっている場合も少なくありません。
耐震性に関わる重要な壁を取り除いてしまうと、耐震性が大きく低下し耐震基準に満たなくなる可能性があります。
階段をDIYする際は、踏み面への塗装や滑り止めシールの設置など、簡易的なものに抑えましょう。
階段下のスペースを収納に変更したり、掛け替えや手すりの設置をしたり、本格的なリノベーションは業者に依頼しましょう。
-
まとめ
階段のリノベーションには段数の増設や掛け替え、手すりの設置などさまざまな方法があります。
リノベーション方法によって費用や工期が大きく異なるため、最適な施工方法を選択する必要があります。
階段は耐震性と密接な関係にあるため、DIYでおこなう場合は最小限に抑えて、本格的な工事はプロの業者に依頼し、安全におこなうことが重要です。
住宅設備の中でも階段は転倒や転落など危険性の高い場所のため、リノベーションによって安全性や快適性を向上させましょう。