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「床の間があるけれど、特に飾るものもないしデッドスペースになっている」という方も多いのではないでしょうか。
ライフスタイルの変化によって使わなくなった床の間は、収納スペースやワークスペースなど有効活用できます。
この記事では、床の間のリフォーム方法を7選紹介します。
使用していない床の間をリフォームして、収納スペースやワークスペースなどに活用してみましょう。
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床の間とは
床の間とは日本建築において、和室に設けられている畳より一段高くなったスペースを指します。
もともと身分の高い人の権威を示すものでした。
しかし、江戸後期〜明治時代ごろから庶民の間でも広まり、掛け軸や置物・花などを飾るスペースとして変わっていきました。
床の間は家の中でも最も格の高い部屋に設えられ、客人をもてなす重要な役割を担っています。
また、仏具や神棚・仏壇を置くことも多く、神聖な場所として扱われています。
現在では床の間を重視している方は少なく、物置になっているケースも少なくありません。
「床の間があるけれど活用していない」「デッドスペースになっている」という方は、ぜひ床の間のリフォームを検討してみましょう。
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床の間をリフォームするメリット
「床の間の活用方法が分からない」「そもそも和室自体使用頻度が少ない」という方も多いのではないでしょうか。
以前は、床の間に季節に合わせて生け花や掛け軸を飾る家庭も多く、床の間はなくてはならない場所でした。
しかし、現代では花を生ける人や掛け軸を飾る人は少なく、床の間の使い方が分からないという方も少なくありません。
床の間は部屋の奥まったところにあり、スペースも広いためさまざまな活用方法があります。
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一般的な床の間のサイズ- 半間(はんげん) 約90㎝×90㎝
- 一間(いっけん) 約180㎝×90㎝
広いスペースを収納に活用すると、大容量の収納スペースとして活用可能です。
また、高さもあるためさまざまな種類のものを収納でき、部屋がすっきりと片付きます。
デッドスペースとして放置したり、物置として使用したりせず、リフォームをおこなって有効活用しましょう。
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床の間のリフォーム方法
「床の間をリフォームしたいけれど、どのような活用方法があるか分からない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。
ここでは、床の間のリフォーム方法を7選紹介します。
最適な床の間のリフォーム方法は、家族構成やライフスタイルによって異なります。
「部屋が散らかっている」「書斎やワークスペースが欲しい」など、状況に応じて最適なリフォームをおこない、快適な住宅環境を手に入れましょう。
収納
広さのある床の間は、さまざまな大きさのものの収納場所として最適です。
簡易的なDIYリフォームの場合、床の間のサイズに合わせて収納棚やラックを設置するなどの方法があります。
収納が見えてごちゃごちゃしてしまう場合は、目隠しのためにロールスクリーンやカーテンなどの設置がおすすめです。
本格的な床の間のリフォームでは、リフォーム業者に依頼して床の間の撤去や扉・収納棚を設置してもらいましょう。
床の間の壁が砂壁のように崩れやすい場合は、クロスへの張替えもおすすめです。
生け花や掛け軸を飾る床の間の床は、重たいものを置くことを想定して作られていません。
そのため、重たいものを置く収納スペースとして活用したい場合は、補強工事をおこなってもらいましょう。
家の中に物があふれていたり、収納不足でお困りの方は、収納スペースへのリフォームを検討してみてください。
クローゼットや押入れ
床の間の位置や広さを生かして、クローゼットや押し入れなどへのリフォームも人気です。
リフォーム業者に床の間を撤去してもらい、扉やハンガーパイプを設置すればクローゼットとして使用できます。
床の間と押し入れが隣接している場合は、つなげて大きなクローゼットやウォークインクローゼットに変更することも可能です。
また、床の間部分を吊り押し入れに変更するリフォームも人気が高まっています。
吊り押し入れは天井から吊るされており、押し入れの下に空間ができるため生け花や置物を飾れます。
吊り押し入れの下には地窓や照明を設置すれば、趣のある空間が演出できるでしょう。
地窓とは?床面に接した低い位置にある窓のこと。
和室では座って過ごすことが多く、吊り押し入れのように低い位置に空間が開けていると部屋が広く感じられます。
飾り棚や本棚
床の間のスペースは飾り棚や本棚として活用可能です。
リフォーム業者に床の間を撤去してもらう際に、一緒に造作棚を設置してもらうとスペースにぴったりの棚が出来上がります。
インテリア小物やフィギュアなどを飾る棚や、本棚として活用できます。
造作棚を設置してもらう際は、棚の活用法を考慮して使い勝手の良いものを設置してもらいましょう。
希望の高さに変えられる可動棚にしてもらうと、用途が変わった際に対応できるためおすすめです。
テレビ台
「テレビ台がスペースを取っていて部屋が狭い」と感じている方も多いのではないでしょうか。
床の間の奥まったスペースをテレビ台にリフォームすると、部屋を広く活用できます。
半間ほどの床の間では40インチ、一間ほどの広い床の間では80インチまでの大きさのテレビが収納できます。
テレビ台と併せて棚や収納を設置すれば、テレビの周辺機器をまとめて保管することも可能です。
床の間をテレビ台として活用するには、通常のコンセントとテレビコンセントを設置する必要があります。
使用頻度の低かった和室にテレビを設置すると、新たな家族団らん場所として有効活用できるため、ぜひ検討してみましょう。
ワークスペース
床の間は奥まったスペースであり、書斎やワークスペースに最適です。
自宅にワークスペースを確保しても周りの声や、テレビの音が気になって集中できないという方も少なくありません。
床の間をワークスペースとして活用すると、壁に向かって作業するため視界が遮られ、集中しやすい環境になります。
床の間を撤去したスペースにちょうど良い大きさのデスクや棚を設置すれば、簡単にワークスペースとして活用できます。
また、撤去する際に希望の大きさでデスクや棚を造設してもらうと、さらに使い勝手の良いワークスペースとなるでしょう。
床の間をワークスペースや書斎にリフォームする際は、コンセントの増設や床の補強工事が必要です。
デスクや棚の増設も合わせておこなう場合は、費用が高くなる場合があるため入念に計画を立てましょう。
仏壇スペース
「仏壇は大きくて置き場所に困る」という方も多いのではないでしょうか。
新築時に仏壇のスペースを確保していない家庭は多く、仏壇を設置する際に置き場所に困ってしまうケースは少なくありません。
床の間は本来、仏具のような神聖なものを置く場所のため、仏壇へのリフォームに適しています。
また、床の間は奥まっているため、仏壇を新設する際に、居住スペースを圧迫しません。
仏壇の設置場所にお悩みの際は、床の間を有効活用してみましょう。
トイレ
トイレの増設をお考えの方は、床の間のスペースを活用するリフォームもおすすめです。
「子供が生まれた」「親との同居が決まった」など、家族が増えた際にトイレの増設を検討する方も多くいます。
また、介護が必要な方がいる場合、床の間のある和室を要介護者の部屋として使用し、トイレを設置すると介護も楽になるでしょう。
また、床の間をトイレへ活用すると、建物を増築してトイレを設置するよりも費用を抑えられます。
しかし、床の間をトイレへリフォームする場合は床や壁の補強の不必要や、配管工事や防水対策ができるか事前調査が必要です。
自宅の間取りや床の間の位置によってはリフォームができない場合があります。
床の間をトイレへリフォームしたい場合は、一度リフォーム業者に調査してもらいましょう。
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床の間のリフォーム費用
「床の間をリフォームしたいけれど費用相場が分からない」「床の間の撤去は費用がかかりそう」など、床の間をリフォームする際の費用が気になる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、リフォーム方法ごとの費用相場を解説します。
リフォーム方法 費用相場 収納スペース 扉をつけるだけ5万円~10万円
床の補強・クロスの張替え10~20万クローゼットや押入れ 8万円~20万円 ワークスペース 5万円~20万円 仏壇 5万円~10万円 トイレ 40~100万円 床の間は撤去するだけでも5万円ほどかかります。
さらに、床の補強工事やコンセントの増設・扉の設置など、リフォーム方法によっても大きく異なります。
床の間のリフォームを検討中の方は、リフォーム業者に使用目的や予算を伝え、最適な方法でリフォームをおこないましょう。
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床の間をリフォームする際の注意点
床の間のリフォームをおこなう際は床の間の特殊な構造や、部屋全体のデザイン性など注意すべき点があります。
注意点を知らずにリフォーム計画を立ててしまうと、希望通りに施工できなかったり、仕上がりに満足できなかったりします。
床の間のリフォームで後悔しないよう、注意点を把握しておきましょう。
撤去できない場合がある
「使用していない床の間をなくして部屋を広くしたい」と、床の間の撤去を検討していてもできない場合があるため注意が必要です。
床の間は建物の構造を支える一部として機能している場合が多く、撤去してしまうと建物の強度が低下し、危険が生じる可能性があります。
また、床の間は建物の柱や梁などと密接な関係にあり、撤去すると他の部分の構造体に負荷がかかってしまいます。
建物の耐震性を低下させないために、事前にリフォーム業者に確認してもらいましょう。
和室全体のデザインを考える
床の間をリフォームして収納やワークスペースにする際は、和室全体のデザイン性を考慮しましょう。
部屋の一部分のみクロスや床材を変更してしまうと、既存部分との調和性がなくなり、不自然になってしまいます。
リフォーム部分と既存部分を同系色でまとめたり、素材や質感を合わせたりして、デザインを統一してみましょう。
床の構造に注意
床の間をリフォームする際は、床部分の耐荷重や高さに注意が必要です。
もともと横の間は生け花や掛け軸を飾るために作られており、重たいものを置く場所として設計されていません。
床の間をリフォームして収納やワークスペースに変更する際は、床が重さで抜けないように補強工事をおこないましょう。
また、床の間の床部分が畳になっている場合は、一段下がっている場合があります。
和室の床の高さとそろえるために、床の下地工事をおこなってもらいましょう。
風水を考慮する
家を建てる際やリフォーム時に、風水を気にする方も多いのではないでしょうか。
風水では床の間は「気」が集まる場所として、家全体のエネルギーの流れを司る重要な場所といわれています。
風水上、床の間に置いてはいけないもの- 家電製品や衣類・本など生活用品
- ぬいぐるみや人形
- 枯れた植物
- 掃除用具やごみ箱
床の間に上記のものを置くと「神聖な空気を乱す・悪い気を呼ぶ」といわれているため注意が必要です。
しかし、リフォームをおこなうと床の間の意味合いが失われるといわれています。
床の間はそのまま収納やワークスペースに変更せず、リフォーム業者に撤去してもらってから活用しましょう。
大がかりなDIYは危険
素人による床の間の大がかりなDIYは危険なため、業者に依頼して安全におこないましょう。
床の間は建物の強度を保つ補強材となっている場合もあり、知らずにDIYで壊してしまうと耐震性が著しく低下するため危険です。
また、床の間の床は耐荷重が低いため、床の補強工事や高さの調節なども工事も必要になります。
床の間の撤去や補強工事など、専門的な知識や技術が必要な工事はリフォーム業者への依頼をおすすめします。
DIYで床の間を収納やワークスペースに変更する際は、収納棚やラックの設置・壁紙の変更など簡単なものにしておきましょう。
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まとめ
使用していない床の間を有効活用するために、リフォームを決断する方も増加しています。
床の間のリフォーム方法は収納やワークスペース・テレビ台・トイレなど、家族構成やライフスタイルに合わせてさまざまです。
活用目的に合わせて床の間の撤去や、造設棚の設置をおこないましょう。
床の間は建物の耐震補強材として機能している場合が多いため、大がかりなDIYは危険です。
簡単なリフォームはDIYでおこない、本格的なリフォームは業者に依頼しておこないましょう。
「部屋が散らかっている」「ワークスペースが欲しい」とお悩みの方は、床の間を活用して快適な住居空間を手に入れてみてください。