リフォームコラム・お役立ち情報 2024年11月26日

畳の張替え方法や値段相場とは?メンテナンス時期やポイントも解説!

畳の張替え方法や値段相場とは?メンテナンス時期やポイントも解説!
  • 畳の張替えは数万円から数十万円と費用が掛かるため、なかなかリフォームに踏み切れない方も多いのではないでしょうか。

    しかし、畳は使用年数が経過すると色あせや軋みなどの不具合が出てくるため、定期的なメンテナンスが必要です。

    劣化が進んだ畳を使い続けるとカビやダニの繁殖による健康被害や、床下の腐食にもつながります。

    この記事では、畳の張替え時期の目安や、張替え方法ごとの値段相場を解説します。

    自宅の畳の状況を確認し、症状に合わせて適切な張替えを行いましょう。

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  • 畳替えのメンテナンス時期の目安は?

    畳の寿命は10年~20年ほどといわれており、耐久年数を過ぎたら症状に合わせて張替えを行う必要があります。

    フローリングと比べ、畳は摩擦や日光の影響を受けやすく、使用年数の経過とともに色あせや擦り切れなどの症状が発生します。

    以下の症状が出ている場合は、張替えのタイミングといえます。

    • 表面の傷み
    • 衛生上の問題
    • 歩いたときの違和感や畳のズレ

    畳は使用状況や置かれている環境によって劣化のスピードがことなるため、症状に合わせて張替えを行いましょう。

    表面の傷み

    畳の表面に傷みの症状が出てきたら、張り替えるタイミングの目安です。

    畳は歩いたり座ったりした際の摩擦によって、表面がこすれてささくれや破れなどの症状が発生します。

    • ささくれ
    • 破れ
    • 変色
    • 汚れ

    ささくれや破れなどをそのまま放置しておくと、い草の繊維や切れ端が足にくっついたり刺さったりして危険です。

    細かな繊維は服に付きやすく、毎日の掃除が必要不可欠になってしまうでしょう。

    窓際部分では日光によって日焼けしてしまい、色あせや変色を起こしやすい部分です。

    当初は緑色だった畳も数年すると茶色く変色し、和室の外観を損ねてしまいます。

    畳の表面にささくれや変色などの症状が発生していたら、早めにメンテナンスを行いましょう。

    衛生上の問題

    「においが気になる」「ダニに刺された」などの症状がある場合は、衛生上早めに張替えを行うのがおすすめです。

    • カビ臭い
    • 湿気がこもる
    • ダニに刺された
    • ハウスダストによるアレルギー症状が出る

    畳は水分を吸収する性質があり、水をこぼしたり雨漏りで濡れてしまったりすると、内部にカビが生えてしまう可能性があります。

    畳が濡れてしまった場合はすぐにふき取り、い草が水分を吸収するのを防ぎましょう。

    晴れた日には部屋の窓を開け、十分に換気して畳を乾燥させることも重要です。

    「最近ダニに刺される回数が多くなった」「アレルギー症状がひどくなった」という場合は、ダニが原因の可能性があります。

    畳の表面はダニの温床になりやすいため、ダニの大量発生が疑われる場合は張替えを行いましょう。

    歩いたときの違和感や畳のズレ

    畳の上を歩いた際に凹みや違和感、ズレなどを感じた場合は劣化が進んでいるため張替えが必要です。

    長年使い続けていると、畳の表面が摩耗して薄くなったり、畳内部が劣化し踏み心地が変化したりします。

    • 歩くと凹む
    • 踏むと軋む
    • 隙間が空く
    • 畳がズレる

    上記のような症状が出ている場合は、畳内部の劣化も進んでいるため、新調することをおすすめします。

  • 畳の構造について

    畳は日本で古くから使用されており馴染み深いものですが、どのような構造をしているのか知らない方も多いのではないでしょうか。

    普段使用している畳は、以下の3つで構成されています。

    • 畳表
    • 畳縁
    • 畳床

    張替え方法を理解するために、まずは畳の構造を把握しておきましょう。

    畳表

    畳表は「たたみおもて」と読み、い草で作られた表面のゴザ部分を指します。

    い草を緯糸(よこいと)に使用し、麻や木綿を経糸(たていと)として織られており、い草の本数が多く麻を使用している製品ほど上質な畳といわれています。

    畳表には以下の機能性が備わっており、い草の香りによるリラックス効果も期待できます。

    • 調湿性
    • 保温性
    • 断熱性
    • 消臭効果
    • 空気清浄効果

    しかし、畳表は日光や紫外線に当てられて色落ちを起こし、日常生活の中で摩擦によって傷んできます。

    以前はい草を使用した畳が主流でしたが、最近では耐久性の高い和紙やパルプ・化学繊維を使用した畳表も人気です。

    畳表が劣化してくると機能性も低下するため、定期的にメンテナンスを行いましょう。

    畳縁

    畳縁は「たたみべり」と読み、畳のへり部分に付けられている布を指し、以下の役割があります。

    • 畳表の角の補強
    • 畳表の角の摩擦を防ぐ
    • 畳同士の隙間をしめる

    畳縁はさまざまなデザインがあり、お好きな模様やカラーから選択可能です。

    綿や麻を使用した畳縁のほうが質感が良く、値段も高くなっています。

    現在では化学繊維を使用した畳縁が主流になっており、価格も低いためコストを抑えたい方におすすめです。

    畳床

    畳床は「たたみどこ」と読み、畳の中心にあたり保湿性・断熱性・弾力性を左右する重要な部分です。

    稲藁を圧縮した藁床が一般的に使用されていますが、近年では以下の素材を使った畳床も増加しています。

    • ポリスチレンフォーム
    • インシュレーションボード

    ポリスチレンフォームやインシュレーションボードは安価ですが、畳本来の質感にこだわりたい方は藁床がおすすめです。

  • 畳の張替え種類と値段相場

    畳の張替えは畳のグレードや張替え方法、枚数などで費用が大きく異なります。

    張替え方法は3種類あり、劣化状況や使用年数によって適切なリフォーム方法を選択しなければなりません。

    ここでは、畳の張替え方法や費用を解説します。

    新調

    新調は既存の畳から新しい畳へ交換するリフォーム方法で、1畳あたり7,500円〜2万円ほどです。

    使用するい草や畳縁の素材など、グレードによって価格が大きく左右されます。

    踏むと軋んだり、ズレが生じたりと畳表面だけでなく畳床の劣化も進み、既存の畳を15年以上使用している場合に最適です。

    新調する場合は畳表・畳床・畳縁を、好みに合わせて組み合わせられます。

    しかし、新調する場合は既存の畳の処分費用が掛かる場合があるため、注意が必要です。

    畳の張替え方法の中で費用は最もかかりますが、畳全体の劣化が進んでいる場合は新調を検討してみましょう。

    裏返し

    畳の裏返しは一度畳床から畳表を剥がし、裏返してきれいな面を表にして使用する方法で、1畳あたり4,000円〜9,000円ほどかかります。

    畳表を剥がす際に畳縁を外すため、畳縁を新しく取り換える必要があります。

    作業はほぼ1日で完了し、最も費用が抑えられる張替え方法です。

    しかし、裏返しは3年~5年に1回が目安といわれており、1度しかできません。

    5年以上使用しており畳表の奥まで日焼けや劣化が進んでいる場合は、裏返しでは症状が改善されないため表替えを行いましょう。

    表替え

    表替えは畳表のみ新しいものに交換する張替え方法で、1畳あたり4,000円〜13,000円ほどです。

    裏返しと費用はあまり変わりませんが畳表新しくなるため、調湿・保温性・断熱性などが改善されます。

    しかし、畳床は既存のものを使用するため、軋みや凹みなどの歩いた際の間隔は変化しません。

    表替えは畳床の劣化が少なく、費用を安く抑えたい場合におすすめです。

  • 畳を張り替える際のポイントとは?

    畳を張替える際は時期や畳の品質など、気を付けるポイントがいくつかあります。

    特に、畳は張り替えてから数年間使用するため、品質や業者選びは重要です。

    張替え後に「品質が悪くすぐに張り替えなくてはいけなくなった」「当初の価格よりも大幅にコストがかかってしまった」など、後悔しないように対策を立てておきましょう。

    ここでは、畳の張替えを行う際のポイントを解説するため、参考にしてみてください。

    畳の品質に要注意

    畳は産地や使用する素材によって価格が大きく異なりますが、低品質の商品も高い価格で販売されている場合があるため注意が必要です。

    現在、中国産のい草を使用した畳が増加しており、品質の低さが目立っています。

    中国産い草の特徴
    • い草の表皮が剥けやすい
    • 手触りが固い
    • 着色されている
    • 品質は低いが価格が高い

    国産に比べて中国産のい草は品質・耐久性が低く、短期間でメンテナンスが必要になる可能性が高くなっています。

    畳の値段が同じでも耐久性や質感など、大きく異なる場合があるため、品質の見極めが重要です。

    そのため、畳は農林水産省が定めるJAS規格に適合した製品を選択しましょう。

    JAS規格とは?

    JASとは「Japanese Agricultural Standard」を略したもので、和訳すると「日本農林規格」となります。

    JAS規格は農・林・水・畜産物および、その加工品の品質保証の規格です。規格に適合したものはJASマークと呼ばれる規格証票が付けられます。

    畳は品質の低い製品でも高い値段で販売されている場合もあるため、JAS規格の有無を確認して品質の良い製品を選びましょう。

    商品代金に含まれる費用の確認

    畳の張替えを依頼する業者によって、商品代に配送費やなど含まれているか異なるため事前に確認しておきましょう。

    裏返しや表替え・新調など畳の張替え方法によって、発生する費用が異なるため注意が必要です。

    特に、新調や表替えの場合は、既存の畳や畳表の処分費用が発生します。

    業者によっては商品代とは別に、以下の費用が請求される可能性があります。

    • 配送費用
    • 見積費用
    • 調整費用

    畳の張替えを依頼する際は、商品代に見積や配送費用など、施工に必要な経費が含まれている業者を選びましょう。

    同じ業者で購入と張り替えを依頼する

    畳の購入や張替えは同じ業者に依頼するのがおすすめです。

    業者によっては畳本体と張替え費用が、セットプランになっている場合があります。

    畳の購入と張替えを別の業者に依頼すると、セットプランや割引が適用されず、費用が高くかかってしまうかもしれません。

    自宅に畳が多くある場合は、長く付き合える業者を見つけておくのがおすすめです。

    長く付き合いのある業者では得意先として融通をきかせてくれたり、割引をしてくれたりする場合があります。

    さらに、毎回張替えを行ってくれる業者を探す手間も省けます。

    畳の購入と張替えは同じ業者に依頼し、セットプランや割引を活用し、コスト削減を目指しましょう。

    繫忙期は避ける

    畳の張替えは年末やお盆などの長期連休に行う方が多いため、繁忙期は避けましょう。

    繁忙期に畳の張替えを依頼してしまうと、予約が取りづらかったり、時間がかかったりする可能性があります。

    さらに、繁忙期では張替え費用が通常よりも高額になっている場合もあります。

    一方、閑散期では集客のため割引を行っている業者もあり、張替え費用を抑えられる可能性があるためおすすめです。

    張替え費用の見積もりを依頼する際に、時期によって値段が変動するか確認し、低価格で施工してもらえる時期を狙いましょう。

    DIYは避ける

    畳の張替えには専門的な知識や技術が必要なため、DIYでの張替えは避けましょう。

    最近はDIYで自宅の修理をする方も増加しており、畳の張替えも自分で行おうと思っている方もいるかもしれません。

    しかし、畳の張替えは素人では非常に難しく、失敗してしまう可能性があります。

    失敗してしまうとまだ使用できる畳が、使用できなくなってしまうかもしれません。

    DIYで張替えたとしても畳表が畳床から浮いてしまったり、畳同士の隙間が空いてしまったり不具合が出てくる恐れがあります。

    畳の張替えは失敗すると新調するための費用が余分にかかってしまうため、業者に依頼しましょう。

    複数業者から相見積りを取る

    畳の張替えを行う際は複数の業者に依頼して、相見積もりを行いましょう。

    相見積もりを行うことで商品代だけでなく、以下の費用も同時に比較が可能です。

    • 商品代
    • 配送代
    • 施工費
    • 処分費
    • 手数料

    業者によって畳の商品代に配送費や施工費が含まれてる場合もあるため、総額で比較を行いましょう。

    畳を新調する場合は張替え時の値段がセットになっているプランや、割引があるかなども確認することが重要です。

    畳の張替えの値段を安く抑えたい方は、複数の業者から相見積もりを取って比較しましょう。

  • まとめ

    畳の寿命は10年~20年ほどといわれており、カビやにおいの発生や踏み心地の悪さが生じてきます。

    張替え方法は新調・裏返し・表替えの3種類があり、畳の劣化状況に応じて適切な方法で張替えを行いましょう。

    劣化した畳を使用し続けるとカビやダニが発生し、健康被害につながる可能性があります。

    使用年数が10年以上たち、劣化の症状が出てきたら早めにメンテナンスを検討しましょう。

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