-
TOTOのFDは便器が床面から浮いているフロートトイレであり「掃除が楽」「スタイリッシュでオシャレ」と人気が高まっています。
しかし、耐久性やデメリット・導入費用など、気になる方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、TOTOトイレFDの特徴や導入前に知っておくべきデメリットなどを解説します。
フロートトイレを導入後に後悔しないよう、ぜひ参考にしてみてください。
広島県福山市・岡山県笠岡市・井原市・浅口市でリフォームするなら、イマガワリフォームにお任せください。
リフォーム専門の一級建築事務所として、累計11000件を超える施工実績があります。
お客様のニーズに合わせて、最適なリフォームをご提案いたします。
-
TOTOトイレFDの特徴とは?
引用元:TOTO
TOTOトイレFDは便器が床から浮いているフロートデザインで、コンパクトな作りとすっきりとした見た目が特徴です。
フロートトイレとは?フロート(Float)は「浮く」という意味で、便器が床から浮いている壁掛けトイレを指します。
一般的な床置きタイプは床と便器がつながっており、掃除のしにくさがデメリットでした。
- 床掃除をする際に奥まで手や掃除機が届きにくい
- 便器と床の隙間に埃や汚れがたまりやすい
- 掃除に時間がかかる
一方、フロートデザインであるTOTOのFDでは、便器が床から浮いているため床の拭き掃除が楽に行えます。
TOTOではフロートデザインのトイレを2シリーズ展開しています。
- レストパル・レストパルF
- FD
FDはレストパルに比べコンパクトな設計になっており、手狭なレストルームへ導入しても空間にゆとりが生まれます。
導入費用はレストパルよりも低いため、フロートデザインを取り入れたいけれどコストを抑えたい方にもおすすめです。
TOTOトイレFDの機能性
FDは機能性にも優れており、TOTOトイレを代表する基本的な機能が搭載されています。
TOTOはフチなし形状や便器きれい・セフィオンテクトなどの掃除が楽になる機能も多く、掃除の負担軽減が期待できます。
ここでは、FDに搭載されているおすすめの機能を紹介します。
便器きれい
引用元:TOTO
便器きれいは使用前後だけでなく、使用していない時間帯にもミストを自動で吹きかける機能です。
使用前に便器ボウル面に水のミストをかけることで、汚れが付きにくく洗浄時に流れやすくなります。
使用後と8時間使用していない場合は「きれい除菌水」のミストで、便器の清潔さを持続させます。
「きれい除菌水」とは?きれい除菌水とは、水に含まれる「塩化物イオン」を電気分解して作った除菌効果のある水です。
引用元:TOTO
トイレ使用後や一定時間ごとにきれい除菌水を吹きかけると、菌が黒ずみや輪じみになるのを防いでくれます。
きれい除菌水は時間の経過とともに元の水に戻るため、環境にもやさしく、安心して使用できます。
セフィオンテクト
引用元:TOTO
セフィオンテクトは便器表面を滑らかに仕上げ、汚れが付きにくく落ちやすくするTOTOの加工技術です。
従来の便器表面には目に見えない凹凸がいくつもあり、細かな汚れが入り込んで落ちにくい形状をしていました。
FDはセフィオンテクト加工によって、便器表面を100万分の1㎜のナノレベルで滑らかに仕上げており、汚れが付きにくくなっています。
トイレ掃除の際に撥水・防汚性のある洗剤や、表面コート剤を使用すると、セフィオンテクト加工の効果が十分に発揮されない場合があります。
お掃除の際は、通常のトイレ洗剤を使用しましょう。
フチなし形状
引用元:TOTO
FDは便器のフチ裏をなくした「フチなし形状」を採用しており、清掃性がアップしています。
従来の便器では跳ね返った尿がフチ裏に付着し、黒ずみ汚れが発生しやすくなっていました。
さらに、ブラシが当たりにくい・フチ裏が死角になり汚れが見えにくいなど、便器掃除にストレスを感じていた方も多かったのではないでしょうか。
TOTOのFDはフチなし形状のため、フチ部分を握るようにして拭くだけで簡単に掃除ができます。
フチ裏掃除は最も掃除しにくい部分でもあるため、フチなし形状によりお手入れの負担を大幅に軽減できるでしょう。
トルネード洗浄
引用元:TOTO
FDはトルネード洗浄機能により、少量の水で効率よく洗浄することが可能です。
トルネード洗浄は水をトルネード状に流し、勢いを持たせます。
水に勢いを付けることで少量の水でも便器後方まで届き、汚れをしっかりと洗い流せます。
さらに、吐水口が便器正面から見えないため、見た目もすっきりしている点もメリットです。
-
TOTOトイレFDのメリット
TOTOのFDはフロートデザインにより清掃がしやすく、キャビネットやオプションを豊富な選択肢から選べます。
ここでは、FDのメリットを紹介するため、導入を検討している方は参考にしてみてください。
フロートデザインでお掃除がラク!
FDはフロートデザインになっており、お掃除が簡単にできる点が最大のメリットです。
床置きタイプのトイレでは子供のトイレ失敗時に、尿が便器と床の隙間にしみ込んでしまいます。
便器と床の隙間は掃除がしにくく、しみ込んだ尿や汚れが蓄積されて悪臭や床の変色の原因になってしまいます。
中には、便器と床の隙間をコーキング材で埋めて、対策をしている家庭も少なくありません。
一方、FDなどのフロートタイプのトイレでは、床面がフラットになっており尿が隙間にしみ込むことはなく、サッと拭くことが可能です。
給水管やホースも便器奥のキャビネットに収納されているため、掃除機やワイパーで一気に奥まで掃除ができます。
FDは床面がフラットになっており簡単に掃除ができるため、日々の掃除時間を短縮できます。
キャビネットのカラーバリエーション豊富
引用元:TOTO
TOTOのFDはキャビネットと天板カラーを選択できるため、好みのレストルームをコーディネートできます。
キャミネットのカラーはホワイト・リネブラックの2色から選択可能です。
天板カラーは以下の5色から選択でき、計10パターンの組み合わせができます。
引用元:TOTO
天板は飾り棚としても使用できるため、植物や小物・芳香剤を置くなどインテリアを楽しむことも可能です。
キャビネット内にタンク収納
TOTOのFDではタンクや配線がキャビネットの中に全て収納されるため、レストルーム全体がすっきりとした印象になります。
タンクレストイレでも給水ホースやウォシュレットの配線など、見えてしまう場合があります。
しかし、FDは便器以外の部品が全てキャビネットに収納されているため、余分なものが目に付きません。
レストルームをすっきりと見せたい方は、部品が全てキャビネットに収納されているFDがおすすめです。
選べるオプション
FDはやわらかフロアライトがオプションで付けられたり、ウォシュレットを変更できたりします。
お好みに合わせて、オプション機能を搭載させてみましょう。
やわらかフロアライト
やわらかフロアライトはレストルーム入室時に、自動で便器下のライトが点灯する機能です。
便器下が照らされるため、フロートデザイン特有の浮遊感がより一層際立ちます。
夜中にトイレに行く際に、通常の照明を付けてしまうと、まぶしすぎて目が覚めてしまう方も多いのではないでしょうか。
やわらかフロアライトがあれば、夜間にトイレに行った際も照明を付けなくても足元を照らしてくれます。
紙巻器の位置やリモコン操作も問題なくできるため、夜間にトイレを使用する際におすすめの機能です。
ウォシュレット
FDではウォシュレットが下記の2シリーズから選択できます。
- S
- アプリコット
ウォシュレット便座SはTOTOの中で、スタンダードモデルに位置しています。
S2A・S1Aの2グレードがあり、異なる点は温風乾燥の有無だけです。
一方、アプリコットは機能性が充実しており、4つのグレードから選択できます。
- F4A
- F3A
- F2A
- F1A
Sシリーズにはない、便座きれいや瞬間暖房便座・オート便器洗浄などの高機能も搭載されています。
アプリコットはグレードにより価格や搭載されている機能が異なるため、予算や機能性を考慮して検討してみましょう。
-
TOTOトイレFDのデメリット
フロートトイレは独特の浮遊感があり人気が高まっていますが、導入する際にいくつか注意点があります。
特に、リフォームの場合は設置できる間口の下限があったり、マンションでの設置ができなかったりするため注意が必要です。
FDの導入後に後悔しないようデメリットも把握し、対策を立てておきましょう。
手洗い場を別で作らなければならない
FDではレストルームに手洗い場を設置したい場合、別で作らなければならないため注意が必要です。
タンク式トイレの場合はタンク上部に手洗いボウルが付いており、手洗い場の設置が不要です。
しかし、TOTOのFDはタンクがキャビネット内部に収納されているため、タンク上部に手洗いボウルを設けられません。
同じフロートトイレのレストパルもタンクがキャビネット内に収納されていますが、手洗い場がプランに含まれています。
FDはデフォルトの状態では手洗い場が付いていないため、独立した手洗い場の設置が必要です。
手洗い場のみの設置では10万円ほど、キャビネット付きの手洗い場の場合は20万円ほどかかります。
TOTOのFDを導入する際は予算超過にならないよう、手洗い場の設置が必要なことをあらかじめ把握しておきましょう。
標準リモコンしか使えない
フロートトイレはスタイリッシュなデザインが魅力ですが、TOTOのFDで設置できるリモコンはウォシュレットのアプリコット、またはSの標準リモコンのみです。
FDは「組み合わせ型トイレ」であり、便器本体とウォシュレットを自由に組み合わせられます。
しかし、FDに組み合わせられるウォシュレットのSとアプリコットには、スティックリモコンがありません。
そのため、FDでは他シリーズのようにデザイン性の高いスティックリモコンを選択できず、標準リモコンのみの取り扱いになっています。
せっかくフロートトイレを導入して「スタイリッシュなレストルームを演出したい」と思っていても、リモコンは標準仕様になってしまい後悔する可能性があるため注意しましょう。
リモデルの取り扱い無し
FDではリモデル対応便器の取り扱いがなく、リフォームの際に導入できない可能性があります。
リモデル対応便器とは、リフォーム用の便器を指します。
以前はトイレの排水管の位置が統一されていなかったため、リフォームの際に排水位置が合わず大がかりな排水工事が必要になっていました。
しかし、リモデル対応便器はアジャスター型の排水管を使用することで、排水管の移動工事が不要になりました。
FDはリモデルがないため、リフォームで導入する際は排水管の位置を確認しておくことが重要です。
万が一、排水管の位置がずれている場合は、大がかりな工事が必要になり費用もかさんでしまいます。
TOTOのFDをリフォームで導入する際は必ず現地調査を行ってもらい、排水管の位置を確認してもらいましょう。
マンション不可
FDはマンションなどの軽量鉄骨(LGS)には取り付けできないため、注意が必要です。
他シリーズと異なり、FDは木造軸組住宅・2×4住宅用に作られています。
マンションのリフォームでFDを検討している方は、軽量鉄骨(LGS)の建物には設置できないため、あらかじめ把握しておきましょう。
間口750㎜未満不可
引用元:TOTO
FDは設置できる間口の広さが決まっており、基準内の広さでなければ設置できません。
便器本体の間口は430㎜ですが、後方に設置されるキャビネットの間口は750㎜~960㎜あります。
そのため、間口が750未満の手狭なレストルームでの設置は不可能です。
FDを検討する際は、レストルームの広さを確認しておきましょう。
価格が高額
フロートデザインのトイレは、床置きタイプに比べ導入費用が高額になります。
通常の床置きタイプのトイレの導入費用は、30万円ほどです。
一方、FDの導入費用は40万円ほどで、床置きタイプよりも価格帯が高くなっています。
導入費用がかさむ原因は本体の価格が高いことと、設置工数が多く設置費がかかるためです。
FDは清掃性・デザイン性が高く人気のトイレですが、導入費用が掛かるため予算を考慮して検討しましょう。
-
TOTOのレストパルとFDの違いは?
TOTOのFDとレストパルは同じフロートデザインですが、何が違うのか気になる方も多いのではないでしょうか。
価格や機能性にも違いはありますが、最も異なる点はキャビネットの形状です。
レストパルは12種類のキャビネットがあり、デザインや大きさなど好みのタイプから選択できます。
さらに、レストパルにはキャビネットに手洗い器が標準装備されている点も大きなメリットです。
メリットの多いレストパルでは「キャビネットが大きくて手狭になる」などのデメリットもあります。
レストパルの評判や特徴については「TOTOレストパルFの評判を徹底解説!メリットと後悔しない選び方」のコラムをご覧ください。
一方、FDはキャビネットや天板のカラーが選択できますが、形状は選べません。
FDのキャビネットには手洗い器が付いていないため、手洗い場の設置も必要です。
FD レストパル メリット ・レストパルより価格が低い
・ウォシュレットの選択肢が多い・キャビネットに収納がある ・やわらかフロアライトが標準装備されている
・手洗い場がセットになっている
・便器が2カラーから選べる
デメリット ・手洗いを別につけなければならない ・マンションなどの軽量鉄骨(LGS)不可
・FDより価格が高い ・ウォシュレットがアプリコットのみ
-
TOTOトイレFDの価格
FDの導入価格は40万~70万円ほどとなっており、組み合わせるウォシュレットの種類やオプションの有無によっても異なります。
さらに、FDでは手洗い器が装備されていないため、レストルーム内に手洗い場を設けるかで価格も大きく左右されます。
ここでは、TOTOカタログで掲載されている4つのプラン例を紹介するので、参考にしてみてください。
プラン1
引用元:TOTO
こちらはFDにアプリコットの最上位グレード「F4A」を組み合わせたプランです。
キャビネットと天板をライト系に統一し、温かみのある雰囲気を演出しています。
手洗い器はキャビネット付きのものを設置しており、オプションのやわらかライトも付けています。
プラン1便器:452,300円
手洗い器:206,300円
紙巻器:13,700円
合計672,300円プラン2
引用元:TOTO
こちらはレストルーム内に手洗い器を設置せず、FDとウォシュレットのみのプランです。
レストルームのすぐそばに洗面所がある場合は、手洗い場をなくしコストダウンさせることもできます。
または、リフォームで導入する際は既存の手洗い器を使用することもおすすめです。
やわらかライトを付けていますが、アプリコットは中グレードを組み合わせており、紹介するプランの中で最も価格の低いプランとなっています。
プラン2便器:400,300円
紙巻器:13,700円
合計414,000円プラン3
引用元:TOTO
こちらは、キャビネットの無い手洗い器とコーナー収納キャビネットを組み合わせたプランです。
キャビネット付きの手洗い器に比べ、スリムなコーナー収納キャビネットを導入することでコストを抑えられます。
さらに、キャビネットを浮かせることで床面がすっきりし、奥行きが感じられます。
ウォシュレットはSシリーズの最下位グレードを選択し、オプションもなくしコストを抑えたプランです。
プラン3便器:35,750円
手洗い器:105,950円
コーナー収納キャビネット:24,150円
紙巻器:13,700円
合計489,550円プラン4
引用元:TOTO
こちらは、レストルームドレッサーの「コンフォートシリーズ」を採用したプランです。
コンフォートシリーズはパックタイプの手洗いカウンターで、手洗い器のタイプや水栓金具・豊富なキャビネットバリエーションから選択できます。
キャビネット付きの手洗いカウンターに、背面ウォール収納キャビネットをプラスしており、収納力の高いレストルームになっています。
木製のフレーム化粧鏡や手すりも設置してあり、高級感漂うレストルームが演出できます。
プラン4便器:432,300円
手洗い器:205,950円
背面ウォール収納キャビネット:33,850円
木製手すり:12,700円
紙巻器:13,700円
合計:698,500円
-
まとめ
TOTOトイレのFDはコンパクトなボディと、スタイリッシュなデザインが魅力のフロートトイレです。
同じフロートトイレのレストパルに比べ導入費用が低く「フロートデザインがいいけれど費用面が心配」という方におすすめです。
組み合わせられるウォシュレットはアプリコットとSシリーズがあり、予算に応じて選択できる点も大きなメリットといえます。
フロートトイレの導入を検討中の方は、ぜひFDも候補に入れてみてください。