リフォームコラム・お役立ち情報 外壁塗装の基礎知識 2024年4月9日

塗料や材質について理解!外壁リフォームの基礎知識

塗料や材質について理解!外壁リフォームの基礎知識
  • 外壁リフォームを成功させるには、まずは塗料や材質について理解する必要があります。

    塗料の種類や外壁材によって機能性が異なり、リフォーム後の住みやすさにも影響を与えます。

    この記事では、塗料や外壁材の特徴や耐久年数について紹介するため、外壁リフォームに役立つ基礎知識を身につけましょう。

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  • 外装リフォームの目的と必要性

    外壁は紫外線や雨風により常に刺激を受けており、劣化により外観や機能性が落ちてくるため定期的なメンテナンスが必要です。

    私たちの家は外壁に守られており、快適に生活できます。外壁には塗料が塗られており、外壁材・塗料ともに経年劣化するため寿命があります。

    劣化させる要因は紫外線や雨風、地震による振動などが挙げられ、避けることはできません。

    外壁の劣化は汚れや色あせにより外観が損なわれるだけではなく、機能性も低下させます。

    塗料や外壁材には防水機能や断熱・防音・防カビ機能を備えた種類があり、劣化すると効果を充分に得られません。

    外壁のメンテナンスを怠ると雨漏りひび割れの原因となり、そのまま放置してしまうと大がかりな修繕工事が必要になります。

    ご自宅に使用されている塗料や外壁材の耐久年数や特徴を知り、適切な時期にリフォームを行いましょう。

  • 塗料の種類と特徴・耐久年数

    塗料は主に以下の5種が使用されており、種類やグレードによって耐久年数は異なります。

    塗料の種類と特徴・耐久年数を解説するので、リフォーム時期の参考にしてみてください。

    アクリル樹脂系塗料

    アクリル樹脂系の塗料は戸建て住宅に使用される塗料の中で最も安価ですが、耐久年数も低くメリット・デメリットがあります。

    アクリル系合成樹脂を主成分としており、ツヤがあり発色が良いのが特徴です。

    しかし、紫外線に弱く湿気を通しやすいため、外壁よりも内装に使用されます。

    耐久年数は5~8年といわれており、最も耐久年数の短い塗料です。

    ウレタン樹脂系塗料

    ウレタン樹脂系塗料は価格も手ごろで、以前は外壁塗料の主流でした。塗料が柔らかく、木製部分や鉄部分など様々な場面で活躍します。

    しかし、耐久年数は8~10年ほどで長期的な目でみると、メンテナンス回数が増えるため維持に費用が掛かります。

    手ごろな価格帯でウレタン樹脂系塗料よりも耐久性が高い「シリコン樹脂系塗料」が登場し、最近では利用頻度も減りました。

    現在は外壁リフォームの費用を抑えたい場合や、雨どいなど付帯部分に使用されます。

    シリコン樹脂系塗料

    シリコン樹脂系塗料は価格帯も低めで耐久性も良く、対候性・低汚染など機能性を兼ね揃えており、現在最もスタンダードな塗料の一つです。

    親水性が高く汚れが付着しても雨水などの水分が汚れと塗膜の間に入り込み、汚れを洗い流す「セルフクリーニング効果」が期待できます。

    紫外線の影響を受けにくく長期間にわたって塗膜の劣化があらわれにくいため、耐久年数は10~12年ほどです。

    ラジカル制御型塗料

    ラジカル制御型塗料は劣化の原因になる物質を抑制する効果を持つ塗料で、12~15年ほどの高い耐久性があります。

    通常、劣化した塗料は触ると白い粉が手につく「チョーキング現象」が起こりますが、ラジカル制御型塗料は起きにくいのが特徴です。

    2012年に販売が開始された塗料で、ラジカル制御型塗料を取り扱っている製品、および実績はまだ多いとは言えません。

    価格帯は他の塗料に比べ高いですが長い耐久性があるため、長期的なコストパフォーマンスをみると、お得な塗料といえます。

    フッ素樹脂系塗料

    フッ素樹脂系塗料は商業施設やビルなどに使用されている塗料で、耐久年数は15~20年と塗料の中で最も長いのが特徴です。

    価格帯もシリコン塗料の1.6倍ほど高いですが、機能性に優れており以下の効果が期待できます。

    • 耐久性:耐候性:紫外線・雨水・酸化・温度変化に強い
    • 耐熱性:紫外線の熱による劣化がしにくい
    • 低汚染性:セルフクリーニング効果がある
    • 耐薬品性:酸性雨に強い
    • 耐摩耗性:光沢が長持ちする
    • 防藻性・防カビ性:藻やカビが付きにくい

  • 外壁材の種類と特徴・耐久年数

    外壁の材質にもさまざまな種類やグレードがあり、耐久年数や特徴が異なります。

    ご自宅に使用されている外壁の種類と照らし合わせて、メンテナンス時期を把握しましょう。

    窯業系サイディングボード

    石膏やセメントを混ぜ合わせて硬化した外壁材で、価格帯も安価なため最も使用されている外壁材です。

    デザイン性が高くタイル調・レンガ調・木目調石積み調など、幅広いコーディネートに対応できます。

    窯業系サイディングボードは耐火性に優れており、耐久年数は7〜8年といわれています。

    モルタル壁

    モルタル壁は砂とセメントを水で希釈して混ぜ合わせたものを職人が塗り上げる外壁材です。

    職人が手作業で塗っていくため、幅広い仕上げのオーダーが可能で味のある仕上がりになります。

    防火性に優れており、強度の強い外壁材で耐久年数は7〜8年です。

    一方、防水性は低く、防水機能が低下すると急激に劣化し、ひび割れなどの症状が発生します。

    金属系サイディングボード

    金属系サイディングボードはスチールやアルミニウム・ガルバリウムなどの金属鋼板の外壁材で耐久年数は10〜15年ほどです。

    金属ならではのスタイリッシュなデザインが人気で、レンガ風やタイル調のものもあります。

    断熱性・耐候性にも優れており、寒冷地による凍害が起きにくい特徴があります。

    ALCボード

    ALCボードはコンクリートを軽量気泡化した外壁材で、耐久性・耐火性・断熱性に優れており耐久年数は10〜15年です。

    ホルムアルデヒドやアスベストなどの有害物質が含まれていないため、シックハウス症候群などの心配はなく、万が一火災が起きた場合でも有害なガスや煙を発生させません。

    防水性は低く、塗料が劣化していると水が入り込み、内側から劣化してしまい大がかりな修繕工事が必要になります。

    コンクリート壁

    コンクリート壁はセメントに水・砂利・砂を混ぜ合わせたものを型枠に流し込んで成形しており、防音性に優れた外壁材です。

    木柱が必要ないため室内空間を広く設計でき、曲面の外壁を施工することも可能なためデザイン性に優れています。

    モルタル壁よりも強度が強く、ひび割れしにくいのが特徴で、耐久年数は10〜15年ほどです。

    防水性が低くヒビ割れ部分から雨水が侵入すると、劣化が進みやすく大がかりな修繕が必要になります。

  • 最適なメンテナンスのタイミングとは?

    一般的なメンテナンス時期は戸建て住宅の場合、新築から10年ほどといわれています。

    しかし、使用されている塗料や外壁材の種類のほか、環境にも左右されます。

    塗料や外壁材は劣化すると色褪せや塗料の剥がれ、ひび割れなど、さまざまな症状が発生します。

    まずは自宅の状況を把握し、下記の症状があれば塗料や外壁材が劣化しているサインなので、必要に応じてメンテナンスを行いましょう。

    外壁の色あせ・くすみ

    外壁の色あせやくすみが発生している場合は、外壁材に塗られている塗料が劣化しているサインなのでメンテナンスを検討する時期といえます。

    塗料は紫外線や雨風によって劣化するため、耐久年数が経ったら塗り替えが必要です。

    外壁部分によって色あせやくすみの進行具合が異なるのは、日当たりなどが考えられます。

    色あせやくすみは外観が損なわれるだけでなく、機能性も低下しているため注意が必要です。

    塗料には防水性や低汚染性などさまざまな機能を備えており、劣化すると機能が充分に発揮されません。

    特に、モルタル壁やコンクリート壁など防水性の低い外壁材の場合、塗料にて防水性を補っています。

    塗料が劣化して防止性が低下すると、外壁材に雨水が入り込み内部から劣化が進んでしまいます。

    塗料の耐久年数を把握し、適切な時期にメンテナンスをおこないましょう。

    雨漏り

    雨漏りが起きた場合は塗料・外壁共に劣化が進んでいるため、一刻も早いメンテナンスが必要な状況です。

    塗料が劣化して防水性が低下したり、外壁材に入ったヒビ部分から雨水が侵入したりして雨漏りが発生します。

    雨水が建物の内部に入り込むと柱や内装材などが腐食し、カビなどが発生して健康被害がでる可能性もあります。

    雨漏りが起きた場合はすぐにリフォーム業者に依頼して、建物自体の劣化が進む前にメンテナンスをしましょう。

    外壁のひび割れ

    外壁は振動や揺れによって「クラック」というヒビが入る場合がありますが、雨水の侵入経路になるためメンテナンスが必要です。

    0.3mmほどの細さのひび割れは「ヘアークラック」と呼ばれ、塗料の劣化によって生じます。

    ヘアークラックは下塗り材で埋めるなど、簡単なメンテナンスで対応できます。

    一方、0.3mm以上のヒビ割れは「構造クラック」と呼ばれ、外壁材自体にヒビが入っている場合が多く大規模な修繕が必要です。

    ひび割れは雨漏りやカビの繁殖の原因になるため、早めにメンテナンスしましょう。

    コケや藻・カビなどが生えている

    コケや藻・カビなどは家の外観を損なうだけでなく、外壁の変色やアレルギー発症に繋がるためメンテナンスが必要です。

    川の近くや日当たりの悪い家などで発生しやすく、家の北側だけコケや藻・カビが生えている場合も少なくありません。

    さらに、塗料が劣化して防水性が低下すると、雨水や湿気が侵入しコケや藻・カビなどが生えてきます。

    自分で掃除することもできますが、内部に入り込んだ胞子までは除去できないため、定期的に業者に依頼しましょう。

    チョーキング現象

    チョーキング現象とは塗料が紫外線や雨風によって劣化し、含まれていた顔料が外壁表面に白い粉のようになって現れる現象です。

    塗料は劣化すると防水性や断熱性が低下するため、チョーキング現象を発見したら早めにメンテナンスをおこないましょう。

    塗装の剥がれ・浮き

    塗装の剥がれや浮きがあると、壁内部に雨水が侵入してしまい雨漏りを引き起こす原因となるため早期のメンテナンスが必要です。

    塗料は耐久年数が経過して劣化が進むと、塗膜の剥がれや浮きが発生します。

    塗装の剥がれや浮きは雨漏りだけでなく、カビの発生や建物内部の劣化にもつながるため注意しましょう。

    塗料の寿命は10年ほどと言われていますが、塗装後1年以内に塗膜の剥がれや浮きが発生した場合は、施工不良が原因の可能性が高いため注意が必要です。

    施工不良は塗装前の洗浄や下地処理の不十分さや、塗料メーカー規定の塗布量を守っていないなどが挙げられます。

    塗装工事は「工事保証」を付帯している業者も多いため、保証期間内なら無料で再施工してもらえる可能性があります。

    塗装後1年以内に塗膜の剥がれや浮きが現れた場合は、保証内容を確認して施工業者に問い合わせましょう。

    コーキングの劣化

    コーキング材はサンディングのつなぎ目や隙間を埋めるために使用する、ペースト状の材料です。防水性や気密性を保持する役割も担っており、劣化によりひび割れや破断などが起きます。

    コーキング材の割れ目や破断部分から湿気や水分が侵入するため、定期的にメンテナンスしましょう。

  • 外壁塗装の工程と期間

    外壁塗装の工程はある程度決まっており、施工期間は業者によって異なりますが、おおむね7~10日が一般的です。

    施工期間の長さは天候に左右されやすく、湿気の多い季節や雨の日が続く場合は施工期間が伸びる可能性もあります。

    1日目:工事準備・近隣への挨拶周り

    2日目:仮設足場設置・飛散防止シート張り

    3日目:高圧洗浄

    4日目:下地処理・養生

    5~7日目:塗装作業(下塗り・中塗り・上塗り)

    8日目:点検、手直し

    メインの塗装作業は下塗り・中塗り・上塗りの3つの工程に分かれています。工程ごとに完全に乾燥してからでなければ次工程には移れません。

    「施工期間は短く済ませたい」と思う方も多いかもしれませんが、正しい手順で塗装を行う場合は最低でも7日以上はかかります。

    リフォーム業者の中には7日以内に完了する工事日程を提示してくる場合がありますが、何かしらの工程を飛ばしている可能性が高いため注意しましょう。

  • まとめ

    快適な住まい作りに欠かせない外壁材や塗料は、種類やグレードによって耐久年数が異なり、適切な時期のメンテナンスが必要です。

    外壁の色あせやひび割れは外観を損なうだけでなく、建物の機能性も低下させる可能性があります。

    メンテナンスを怠ると大がかりな修繕が必要になってくるため、劣化の症状が現れたら早めにメンテナンスを行いましょう。

    笠岡市・福山市にあるイマガワリフォームのショールームでは、キッチンや洗面台・トイレなど水回りに関するアイテムの展示やカタログをご用意しております。

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